Category: コラム

ピラティスって何?

What’s Pilates?

初めて聞く人には覚えにくい名前のエクササイズですよね。
よくティラミス?ティラピス?ピラディス?など言い間違えられることも多々あります。

エクササイズ名のルーツは考案者のお名前。
ジョセフ・F・ピラティスさん(男性)が考えたメソッドなので『ピラティス』なのです。

画像は 櫻井淳子のピラティスヒストリー よりお借りしました。

誕生したのは第一次世界大戦中。
ドイツ人のピラティスさんは従軍看護師。
負傷した兵士のリハビリ目的でエクササイズを開発しました。
(病院のベッドを改良してリハビリマシーンに、それがのちのリフォーマーとなりました。)

リフォーマーレッスンの様子

 

Kuriとピラティスの出会い

初めてやったのは某大手フィットネスクラブのスタジオプログラム。
ピラティスの何がいいのかも分からず、特に調べもせず受講しました。

実際やってみての感想は、他のエクササイズとの線引き(どう違うのか)等はその時は全然分からず。
「まぁ。。。エクササイズ?筋トレ?」ですね。その程度の印象。
(1、2回受けただけではそりゃそうだと、今では分かります^^;)

そしてのちに偶然が重なり、ご縁あってヨガ&ピラティス専門スタジオの受付として働くことに。
そこで初めて色々な先生のピラティスクラスを、沢山続けて受講する機会に恵まれ
徐々に身体が動かしやすくなり、ダンスも踊りやすくなっていく実感が湧いてきました。

ただその時点ではまだ解剖学も分からす、ピラティスメソッドを本格的には勉強してなかったので
何かがいいのは分かるけど….実際どんな理論になっていて、どうして良いのか、ピラティスの神髄は具体的にはまだ分かりませんでした。

ピラティスマット上で行うピラティスレッスンの様子

 

ピラティスの何が良いの?

先輩のススメでジャズダンスを少しずつ教えるようになった頃。
自然と私も徐々にピラティスインストラクターの養成コースを受講して理論を学んでみたい気持ちが目覚め、受講するに至りました。

そこで初めて、解剖学はもちろんのこと、ピラティスの原則・各エクササイズの趣旨・レッスンの組み立て方の意図を学び
「なるほど、だからピラティスを受講した後は身体が整った感覚になり、気持ちよく、かつ動きやすくなるのか」と納得。

それをここに全て書くのは難しいのでポイントだけ。

ピラティスの特徴

1、骨盤と背骨を支えるインナーマッスルを鍛えるよ!

兎にも角にもまずここから!
身体の中心となる【体幹部】の深層筋(表面に見えない骨を支える筋肉)をしっかり鍛えるぞ~!なアプローチのメソッドです。

逆にそこが衰えてくると、腰痛、ぎっくり腰、ヘルニア、猫背、ストレートネックの原因になる可能性が。

ダンスの場合は、バランスが取れない、ターンが苦手、踊りが様にならない、反ったときに腰が痛いなど。。

2、動きと”呼吸”を連動させて、カラダ最大限の力を引き出すよ!

インストラクターはレッスン中、ずっと吸って~~吐いて~~と意図的に呼吸の指示を出します。

(例 背骨を伸ばさせたい時は吸う、腹筋を使わせたい時は吐く等)

1レッスン内で全身の筋肉・骨を隈なく使えるように、
メニューは解剖学に基づき緻密にプログラミングされていて、
呼吸はそれを達成しやすくするための1つの重要な手段です。

 

ピラティスを続けた結果こうなりました Kuriの場合

1、正しい理想の姿勢を初めて知り、キープ出来る様になった!

前に落ちてた頭の位置が改善されて、肩こりや首の弱さ(以前は頚椎症で腕のしびれや頭痛がありました)が改善。

2、激しいダンスやランニングに挑戦するたびにどこか痛くなっていたのは、もう昔のこと!

太ももの骨、背骨、首の骨、あらゆる骨を支えるインナーマッスルが使えるようになり、カラダ全体の安定感が増しました。

3、股関節や肩関節において、太ももや腕の骨を動かせる範囲(俗に言う可動域というやつ)が広がった!

先日BLOGに載せたオーストラリアバレエ団についての投稿と同じ理論で、ピラティスの適度な負荷をかけながらの動きにより、安全にかつ大きく動けるようになりました。
(バレエ団のトレーニングルームにはピラティスマシンが完備。過去の参考投稿はこちら


The Australian Ballet インスタグラムより

 

実際レッスンでどんな動きをするのかは、Youtubeで「ピラティス」と検索すると
果てしなく出てくると思うので、ここにはあえて載せません^^;

私がとにかくお伝えしたいのは
《老若男女問わず誰でもいつからでも始められる万能エクササイズ》ということです!

欧米ではリフォーマーが所狭しとズラーーーっと並んだスタジオで
男女、若い人からシニア世代までピラティスを楽しんでいます。

日本での普及率や認知度はまだまだ低いですが、
ダンサーさん、OLさん、営業のおじ様、定年退職したシニア組etc…
幅広い経歴や世代の人々が入り混じって、
明るく楽しくピラティスレッスンを受講する未来がくればと願いながら日々活動をしています☆

↓目指しているのはこんな感じ^^!!

オーストラリアのピラティストレーナ Harriesさんのインスタグラムより。
明るく楽しそうな雰囲気のレッスンが本当に素敵です!!
(学生時代に留学したシドニーには特別な思い入れがあり、オペラハウスの前でやってる野外ピラティスの写真などを見てテンション上がりました!)

 

また機会があればピラティスのあれこれをご紹介しますね♪

オーストラリアバレエ団のストレッチに関する記事

ストレッチという言葉を使わなくなったオーストラリアバレエ団

興味深い英語の記事を知ったので、翻訳してみました。

(画像はDance informa より)

と言えど、なかなかの長文なので概要をまとめると、

・オーストラリアバレエ団では皆が当たり前にやっていたふくらはぎのストレッチを辞めて、片足でかかとの上げ下げをバーレッスン終わりに24回やるようにしたところ、肉離れが大幅に減少した。
・ダンサーは舞台上で受動的に筋肉を伸ばされる場面はないため、普段のレッスンでも受動的なストレッチよりも踊りに必要な可動域で自由に動ける強さを培うトレーニングが必要。
・過度なストレッチは逆に筋肉に制限がかかり負担になってしまうので、ウォーミングアップにすべきはストレッチよりもインナーマッスルの活性化や筋肉の硬さのリリース、パワーを発揮する筋肉群のスイッチオンをするエクササイズ、適度な負荷をかけながらの動的ストレッチなどが好ましい。
・筋肉が硬い理由や不均衡をしっかり見つけて、考えて、整えて、鍛えていく方が、いわゆる開脚やスプリッツなどの”ストレッチ”よりはるかに意味があって、ダンサーの成長に繋がる。

このような概要でした。

ストレッチの意義については私も前から気になっていたトピックであり、
そしてこの記事が推奨してる内容は要はピラティスがやっていることと類似しています。

特にマシンや小物で適度な負荷をかけながらの筋肉の伸張や
伸張性収縮(筋肉が伸ばされながら使われる)のエクササイズも、ピラティスには沢山出てきます。

(そしてインナーマッスルと合わせて力強さ、瞬発力を付けたいのでSpice!では最近、アウターも鍛えるアクティブなトレーニングクラスも始めました。)

 

そうは言いながらも開脚やスプリッツもついやりたくなってしまいますが、
やはりそれだけでは踊れるようにはならないと思っています、負荷をかけながら動くエクササイズは必須。

この記事を見たダンサーさんがよりピラティスに興味を持ってくれたらと願うと同時に
私自身も自分の身体でもっともっと証明をしていきます。

かなり長文ですが、お時間ある時にお読みいただけますと嬉しいです^^
翻訳のプロではないので、筆者の意図との多少の誤差や、ちぐはぐな点、数字の矛盾(何度読み返してもこうとしか読み取れませんでした..)はご了承ください。
また、解剖学用語が分からないと少し難しい箇所もあります。

出典元はこちら。(Dance Informaより 記事名「Why The Australian Ballet dancers quit stretching」)

なぜオーストラリアバレエ団員はストレッチを辞めたのか

ダンサーは座ってストレッチをするのを好み、柔軟性を高めるためにあらゆる方向に脚をグイっと引っ張りストレッチをする。しかし約10年に亙るオーストラリアバレエ団での研究により驚くべき結果が分かった。
ストレッチは、実際には身体にとってダメージを及ぼし、怪我のリスクを高めるというのである。
この“ストレッチをしない”声明は、何世代にも亙り世界のダンススタジオに“ごく当たり前の習慣”として見られてきた事に対し、かなりの物議を醸している。

近年2人のダンス専門理学療法士(オーストラリアバレエ団の主任理学療法士Sue Mayesと、Performance Medicine Melbourne(ダンサー、アスリート、歌手などあらゆるパフォーマー専門の医療組織)の理学療法士Andrew Pilcherに話を聞いてきた。
彼らはこの件に関して数多くの研究結果を発表しており、静的ストレッチ(動かずに伸ばす)は必ずしもダンサーにとって良いものではなく、時には痛みを引き起こすこともある、と説明した。

オーストラリアバレエ団員が、ウォーミングアップやトレーニング内でやる内容を変えた動きの背景には、シンプルな事とSue Mayesによる広範な調査がある。
依然としてウォーミングアップは、最適な練習や本番に向けて身体を準備させる為、そして踊った後は生理学的なプロセスを上手く処理してクールダウンさせる為、に必要不可欠である。
彼女がシェアしているターニングポイントとなった事は、団員達の取り組み方とストレッチについての価値観を変えた事だと言う。この調査は、怪我や身体の強さについて、そして慣習的な”ストレッチ”が実際に引き起こしている事を見極めるべく実施されてきた。

「筋肉は受動的にストレッチされるべきでないのです。」とSue Mayesは言う。
「また多くの団員達は、以前は木箱を使ってふくらはぎのストレッチをしていました。木箱はふくらはぎをストレッチする為にダンサーに向けて全てのスタジオに置いてあったので、それらを全て撤去し、団員達にふくらはぎをストレッチしない重要性を教育しました。
そして今やそれは稀なことになりました。団員達がふくらはぎをストレッチしている光景はもう見られません。」

彼女は以下のように続けた。
「そして時間と共に、ふくらはぎ肉離れの発生が大幅に減少してきたのを見てきました。
私達はその後、会話中の“言葉”を変える試みをしてきました、なぜならば“ストレッチ”や“柔軟性”という言葉を使った時、人は受動的ストレッチを想定し、筋組織を引き伸ばし、実に受動的な方法で伸ばすでしょう、まさにダンサーが座って開脚をするようなことですが、それは果たして機能的でしょうか?」

Mayesはさらに続けて述べた。
「ダンサーは舞台上では決して受動的なポジションには留まりません。力強く踊り、最大可動域を隅から隅まで使って動きます。
ダンサー達には最適な可動域が必要で、その最大可動域で手足を動かせるようになる事も必要です。しかしそれは実に能動的にコントロールされた状態であるべきです。
身体の強さなしには、最良で力強く、爆発的にパワフルな最大域は手に入れられません。」

「オーストラリアバレエ団の今の取り組みは、“ストレッチや柔軟性という言葉の使用をやめましょう”という事と、“自身の最適なキャパや強さ、そしてパワーの最終域をしっかり考慮してみましょう“という事です。
身体が強くなる事によって、可動域をより効果的かつ確実に安全に、広げていけるという事が分かってきました。」

そういう訳で、例えばもしダンサー達が横のデベロッペ(アラセゴンド)をより高く上げたいと思った場合、このポジションにおいて脚を持ち上げる主要な筋肉を強くする必要があるでしょう。
Mayesのアドバイスは「伸張性収縮をしながらハムストリング、股関節伸筋、そして内転筋を伸張させますが、受動的なものであってはいけません。
伸張性収縮は筋肉が働いている箇所にありますが、それは伸張しています。なので、この最大可動域にて筋肉を使うために、自重か脚におもりを付け加える必要があるでしょう。」

例えば、パラレルポジション(足を平行)にて片足でかかとを上げ下げするとして、何回出来ますか?
Mayesのオーストラリアバレエ団との研究で、彼女はふくらはぎの耐久性を調査し、2003年に発表した。
「カンパニー全てのダンサーを検査しました、その結果ダンサーが出来た“片足かかと上げ下げ”の回数がいかに少なかったに関しては驚きでした。
ダンサーの1人は、たったの8回でした。(ほかのダンサー達は24回まででした。)彼らはプロのダンサー達です。しかしカンパニー内では、足首やふくらはぎの怪我が多くありました。」

Mayesは毎年カンパニー内の怪我の統計を取った。「過去6カ月に怪我をしたダンサー達は、片足かかと上げ下げの耐久性が25回以下だったことが分かりました。」と彼女は明かした。
現在、オーストラリアバレエ団員達は日々のバーレッスンの最後に24回片足かかと上げ下げを行っている。そして足首やふくらはぎの怪我は劇的に減少してきている。過去10年においてカンパニーは怪我を防げる事を示してきた。これは素晴らしいリスク削減戦略である。

Performance MedicineのAndrew Pilcherも同様のアプローチを患者に行っていると発表しており、長くホールドするストレッチを行わないようダンサー患者に伝えたところ大きな改善が見られた。
どうやって安全に柔軟性を向上させたか彼に尋ねたところ、Pilcherはこう述べた。
「まず初めに、ストレッチは筋肉、腱そして筋膜へ血流を促進させる。もし筋肉を解放した方法で行われたならば、通常 筋肉の張りは軽減する。
ただし、もし1分以上ストレッチ続けると、対象の筋肉は抑制されるという立証がある。
もしその抑制された筋肉の状態でダンスレッスンを受講したりルーティーンを行うと、他の筋肉で動きや反応の欠如を補おうとし、大抵は過剰に使ってしまうのです。
もし筋肉が抑制状態になっている場合、怪我をしやすい状態になってしまいます。」

Pilcherはこう続けます。「私が取り組んできたプロセスは、最も制限された動きをみる事、そしてダンサー達に柔軟性を制限しながらのワークアウト(私がサポートしながら)を促進しました。
骨盤の位置、腹部や臀部の弱さ、股関節屈筋の硬さや弱さ、そしてその他の問題は、いかに自由に脚を最大可動域内で動かせるかどうかに影響する全ての要因です。
筋肉の張りの不均等や弱さを取り扱い、内部の不均衡で筋肉同士が戦わず、身体がより自由に動けるようになると確信しています。
これはダンサーにとって非常に個別的な事ではあるが、あなたが必要と思っているかもしれない全てのストレッチや、何故自分の筋肉は未だに硬くて上手く使えないのかしらと思っていることより、はるかに完全に有意義なプロセスなのです!」

ではどのようにダンサー達が安全にウォーミングアップをしているのかを尋ねた。
「ウォーミングアップは、深層の臀筋群(おしりの筋肉)のような深層安定筋群のゆるやかな活性化、スパイクボール(とげのあるリリース用のボール)やローラーで硬い筋肉群のリリース、大殿筋、腓腹筋、内転筋のような主要なパワーマッスルを対象とした‘スイッチオン’または‘ファイアーアップ’のエクササイズ、そしてもちろん、リンバリング(バレエのクラスに出てくるもので、バーに脚を乗せて柔軟を主な目的とした動き)を許した動的なダンス特有の動きをするべきです。
時には心肺機能を高める要素のウォームアップが、必要になる時もあるでしょう。」

Pilcherは続けます。「確実に動的であり40秒以上ホールドしないアクティブストレッチ・PNFストレッチ・ダイナミックストレッチは良いでしょう、しかし筋肉が硬いより深い理由を見つける(及び理由を取り扱う)ことに時間を費やすウォーミングアップの考え方は非常に意味があり、ダンサーの能力を高めるでしょう。」
この自己発見スタイルは、典型的ストレッチの座る古いスタイルよりも、よりダンサーがクラスで向上していくでしょう。